「風邪の効用」野口晴哉 全生社 1962(改訂12版1987)

chabo

2011年10月20日 08:34

以下、何年か前に風邪の効用を読んで書いた記事です


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野口整体の創始者
野口晴哉は、
人が生まれもった体、体の使い方の癖は人それぞれであり、
故に人それぞれの疲れをためやすい部位、
使い過ぎやすい部位があることを見いだした。


健康な体は弾力を持っている。
筋肉、血管、心、人間全体に伸び縮みの幅を持っている。


それが、ある部位を使い過ぎて偏った疲労が潜在してくると、
その部位は硬くなり弾力を失う。


そこで風邪が、
"体の回復しようとする動き"として現れるのである。


風邪を"上手に経過する"ことで、
偏り疲労部位の弾力は回復し、体がサッパリする。


一方で風邪を"治そう"として咳を止めたり、熱を下げたり、といった中断法をとれば、
偏り疲労は回復されず、風邪が治っても体はサッパリしない。


また、風邪を引かないという人は
よほどその生活が体に適っているか、
適応感受性の鈍った体であるかで、
殆ど後者と言える。


体が鈍っていると、疲れも異常も病気も自覚出来ず、
やっと自覚できるようになった頃には既に、
体が相当な負担を抱えており、
突然大病にやられ倒れる、といった具合である。


弾力があり、敏感な体ほど、
軽い風邪をその都度に引き、回復もまた早い。
(ちなみに野口晴哉は一回の風邪が40分~2時間で経過するそうな。。)



つまり風邪とは、鈍った体に対する特効薬なのである。